一般社団法人大阪代協

理事会その他の活動報告

2023年 年頭所感

2023.01.01

新年あけましておめでとうございます。

2023年を迎えるにあたり、ご挨拶を申し上げます。

昨年は、会長にご指名をいただくとともに、沢山のご支援、ご協力をいただき、本当にありがとうございました。
私としては、代理店という仕事が、将来に向けて発展していけるよう、代協という組織を通じて、精一杯取組むつもりです。今年も引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

<昨年の振返り>
昨年も様々な出来事がありました。皆様にはどのような1年だったでしょうか。
私からは、特に印象深かったでき事を3点申し上げたいと思います。

・新型コロナウィルスの動向
一つ目は新型コロナウィルスの動向です。最初に発生してから3年目に入りました。今なお、落ち着く様子が無く、世の中を混乱させています。保険業界では、保険金の支払問題で非常に大きな影響を受けました。そして何よりも、世の中の生活様式、人々の価値観が大きく変わりました。私たちの仕事も、代協のあり方も、変化に合わせて変えていくことが大切だと思います。
そのような中でも、5月に大阪代協の60周年記念行事、11月に日本代協コンベンションがリアルで開催できたことは非常に幸運であったと考えています。

・ロシアによるウクライナ侵攻
二つ目は、戦争です。遠い外国の出来事ですが、この21世紀になって戦争が起こるとは本当に信じられない思いです。この戦争をきっかけとして世界の歯車は大きく狂い始めたように思われます。
保険業界との関係では、ウクライナ侵攻以降、世界中でサイバー攻撃が大幅に増加したそうです。当地大阪でも、医療機関の大きな被害が報道されました。関連企業からのウィルス感染でした。
サイバーセキュリティは、自社だけでなく、もはや企業間の取引条件になっています。サイバー保険の取扱は保険代理店にとって極めて重要と考えています。

・自然災害の激甚化 
三つ目は自然災害の激甚化です。幸い大阪府では、大きな被害はありませんでしたが、昨年も、6月の関東地方のひょう災、9月の台風14号、15号の被害は、保険会社の収益を大きく圧迫しているようです。10月に火災保険の料率が引き上げられ、わたしたちは、お客様対応に追われましたが、今後も同様の傾向が続きそうです。
国内自然災害だけが原因ではありませんが、保険会社の収益環境は急速に悪化しています。MS&ADでは6300人の要員を削減するという、ショッキングな発表がありました。
保険会社と代理店の関係において、今後あらたな動きがあっても不思議ではありません。代協としても引き続き状況を注視し、変化があれば、いち早く皆様にお伝えして参ります。

<大阪代協の現状と課題>
【2022年の取組】

大阪代協では今年度の事業計画に基づき、様々な取組を行って参りました。本日はその中から3点をご報告いたします。

・LINE公式アカウントの開設
一つ目はLINE公式アカウントの開設です。これは、大阪代協が、会員の皆様にどのように情報を共有していくのか、という課題に対する一つの答えでした。昨年度までは、メール送信が全会員に対する唯一の積極的な情報伝達手段でした。しかしそれでは、大阪代協にメールアドレス登録がある方にのみ情報をお伝えすることになります。メールアドレス登録のない、代理店の従業員の皆様にも保険業界の情報をお届けしたい、そういう思いからLINE公式アカウントを開設させていただきました。一人でも多くの方にご登録をお願いしたいと思います。

・代理店賠責セミナー開催
二つ目は代理店賠責セミナーです。8月に、代理店賠責セミナーを開催しました。「保険を販売する代理店が、自分の賠償資力を確保するための保険に加入するのは当然のことです」。しかし、まだまだ代理店賠責の存在を知らない代理店がたくさんおられることも事実です。こんなに良い保険があるのですから、私たちはもっともっと保険業界の中にお知らせして行かなければなりません。
昨年の代理店賠責セミナーでは、200名を超える保険会社社員の皆様に参加をいただきました。保険会社の社員の皆様にも代理店賠責をご理解いただき、ご担当される保険代理店に代理店賠責の情報をお伝えいただこうと考えています。

・全会員アンケート実施 
三つ目は全会員アンケートです。大阪代協では、昨年度から「全会員アンケート」を実施しています。大阪代協から会員の皆さんに一方的にお伝えするだけでなく、会員の皆さんが、何を考えているのか、どんな問題意識を持っているのか、会員の皆さんの声を集めて公開する取組です。
今年度は保険会社と代理店のコミュニケーションの問題に焦点をあて、476名の方々から回答をいただき、10月にとりまとめたものを公開しました。アンケートの集約結果は、近畿財務局、各保険会社の在阪の支店長の皆様にお届けしています。
大阪代協では、保険代理店の皆様の声を保険業界の中に、伝えていく取組を行っています。

【大阪代協の課題】
代協としての取組を進める一方で、いろいろな課題を感じています。
本日は次の3点についてお話させていただきます。

・Withコロナでの代協活動 
一つ目は、Withコロナでの代協活動のあり方です。リアルは優先するべきですが、もはやWebという参加方法を交えないと会合そのものが成り立たない環境になりました。即ち、代協の集り=ハイブリッド開催を基本にするべきだと考えています。しかしながら、様々な制約の中、まだ一部で実現できていません。

・情報発信力の強化
二つ目は、大阪代協が発信する情報が本当に会員の皆様のお役に立っているのか、検証が必要と考えています。本当に会員の皆さん一人一人に情報を届け切れているでしょうか? コンテンツはわかりやすいでしょうか? 発信方法は適切でしょうか? まだまだ研究する余地は大きいと考えています。

・代協活動に関わる負担の軽減
三つ目は、代協活動に関わっていただく負担をいかに軽減するか、です。活動や取組みの質と量を落とすことはできませんが、もっと効率よくできること、やり方を見直せることが、あるのではないでしょうか。特に支部や、委員会では、引継ぎや、情報共有、標準化ができれば、役割分担も進み活動がやり易くなると思います。今のままでは新しい方、若い方に活躍をいただくことが益々難しくなってしまいます。

このような課題から目をそむけることなく、改善を図って参りたいと思います。

<2023年の取組み>
皆様はどのような思いや、戦略を持って2023年を迎えられましたでしょうか。私は大阪代協が、この業界に提供すべき価値は次の4つだと考えています。
①保険代理店が発展する環境を整えること
②保険代理店が勉強し成長できること
③保険代理店が必要な情報を得られること
④保険代理店が多くの仲間と交流できること
の4つです。
大阪代協として活用できる資源は限られています。その中で「どうすればこれらの価値を最大限に発揮できるのか」を、本年以降の基本方針としています。

保険代理店が世の中から必要とされる存在であり続けるために私たちにできることは何でしょうか。
お客様や世間一般の方から、「さすが、保険代理店ですね」、「保険代理店の仕事がしたい」、と言ってもらえるために代協として何ができるのか、を考えて参ります。

損害保険トータルプランナーの育成や、日本代協アカデミーの普及、タイムリーなセミナーなどは引き続き取組んで参ります。1月25日にはサイバー保険のセミナーがありますので是非ご視聴下さい。今年は、新たに、若年者の保険リテラシー向上への貢献や、防災士の資格取得の推奨などを検討しています。

わたしたち代協がより前向きに事業に取組むにあたって、仲間づくりはとても重要です。

業界の中で存在感を高めること、私たちが活用できる資源を増やすこと、これらは仲間づくりの取組みにかかっています。本年以降、時間はかかるかもしれませんが、「保険代理店=代協会員」という状況をなんとしても作り上げたいと思います。保険代理店ならば代協会員になることが当たり前、という文化をつくりましょう。

そして、ただ入会してもらうだけではなく、情報発信力を強化するととも、求める方には交流できる機会を極力作り、上記の大阪代協の価値をしっかりと伝えましょう。既存の会員の皆さんも含めて、「大阪代協の会員になって良かった」、「経営や本業の参考になってありがたい」、と評価してもらえるような代協にしたいと思います。

<最後に>
2023年は、春には、ワールド・ベースボール・クラシック、が開催され、秋には、フランスでラグビーワールドカップが開催される、楽しみな1年です。

一方、世界経済は年明けから減速が予想され引き続き厳しい環境になりそうです。日本国内では、コロナの落ち込みの反動や、賃上げの効果がうまく回れば良い方向に進むかもしれません。

しかし、たとえ、どのような環境であっても保険代理店が見るべき方向は、お客様と自社の経営です。お客様から支持していただくために、自社の経営はどうあるべきなのか、ここを突き詰めなければなりません。
「過去と相手は変えられない、自分と未来は変えられる」
という言葉があります。私たち代協は、保険代理店の皆様の、そのような前向きな取組みをサポートできる存在であり続けたいと考えています。

2023年は卯年です。うさぎのように高く、大きく「耳」を立てて情報収集を行いながら、しなやかに飛び跳ね、代協の仲間とともに、保険代理店の発展に向けて一緒に取組んで参りましょう。
会員の皆様にとって大いなる飛躍の年となりますよう、そして皆様、社員の方々とご家族様にとって健やかな年になりますことを祈念しております。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

(会長 新谷 香代子)

最近の記事

月別アーカイブ

ページの先頭へ