支部総会とセミナーを開催しました
2024年2月21日(水)午後2時から東京海上日動火災保険株式会社 堺支社にて、2部構成で堺支部総会およびセミナーがハイブリットで開催されました。
第1部の総会は、26名(会場18名、来賓6名、Web2名)が参加しました。
まず、田野副支部長が「未来の代理店へ繋げらる人材の採用・育成等を業界で力を合わせて考えて行きたい」と開会の挨拶をしました。
次に庫内支部長の挨拶では、「能登半島地震で被災された方々に哀悼の意とお見舞い、復興・復旧が一日でも早くできることに私達は思いを寄せたいと思っています。災害が起きた時こそ我々損害保険代理業としての力を発揮できるので日頃から防災意識を高めお客様に寄り添って行きたいと考えている」と述べました。
ご来賓を代表して、東京海上日動火災保険株式会社堺支社長 山田哲也氏にご挨拶をいただきました。
「保険業界を賑わしたBM問題・カルテル問題で保険会社に対して金融庁より業務改善命令という非常に重い処分が下されました。この処分を真摯に受け止め対応し変わっていかなければならないと思っています。改善するにあたり代理店の皆様と一緒になってという思いがございます。そこで、皆様のお力を借りながら一緒の方向を向いて取組みをお願いしたい。」と述べられました。
次に、支部長を議長として付議事項4議案の説明があり、参加者から異議なしと承認されました。
<付 議 事 項 >
1号議案 令和5年度支部活動報告および会計報告
2号議案 令和6年度活動計画案承認の件
3号議案 支部役員および支部委員改選の件
4号議案 その他
提携事業の紹介では、自動車買取事業の株式会社タウ 大阪支店 萩野 大哉氏より自動車の鈑金修理事業を始めたことの説明がありました。(詳細はこちらから)
最後に大西副支部長より「会員増強も大事であるが、支部活動に実際参加いただけるような支部会にしたい」と閉会の挨拶をし無事総会が終了しました。
第2部のセミナーは、24名(会場22名、Web2名)が参加しました。講師にアジリティーム 代表 金子武史氏を迎え、大型代理店化する中で人材育成にポイントをおき、テーマを ~絶対外せない~「人材育成の4つのポイント」と題し講演をいただきました。
金子氏がサラリーマン時代に、部下のマネジメントがうまく行かないドン底を経験し、あるきっかけで急に上手くいくようになり、人が育ち、退職が無くなり、業績が2倍になる経験をしました。そこでマネジメントのやり方一つで成果が大きく変わる、という大変ためになるお話いただきました。
人材育成とは「考え方」「基準」「やり方」のチューニング活動である。
・なぜ、人材育成が思うように進まないか?
「考える」ことばかりに意識が偏り、「定着フェーズ」が疎かになっているケースが多い。
人材育成では、定着フェーズが極めて大切である。学んだ内容が社内で共通言語化され日常業務に活用されることで定着する。
・人材育成が進むと何が得られるのか?
経営における選択肢の拡大というベネフィットが得られます。
人が育つ(任せられる存在)と「時間」と「お金」と「関係性」に余裕ができ、やりたいこと・やるべきことに注力でき、業績が上がることになる。
特に関係性ができると無理を聞いてもらえるのでこれは重要である。
・どうやってチューニングするのか?
コミュニケーションの4つのポイント
ポイント1.情報提供
①背景情報も伝える→ 指示内容だけでなく意図・目的・背景も伝える。真にやってほしいことが伝わり当事者意識を持ちやすくなる。また、行き違いによる手戻りが激減し、生産性があがりモチベーションに好影響を与える。
②フィードバックを欠かさない → 適時・適切なフィードバックは成長の必須要素。MottoだけでなくGoodもフィードバックすることで成長実感を持ちやすくなり成長が加速する。
「誰が」ではなく「何が」をフィードバックすると受け取りやすい。例えば「あなた」のことは信頼している。ただし、あの「進め方」は良くなかったね。今後は・・・しよう。
人は感情の生き物。受け取りやすい言葉を紡いでいこう。
ポイント2.情報収集
①傾聴する → 傾聴は信頼関係構築の第一歩で得られる情報は意外と多い。“ながら”で聴くのは極力避けよう。冗長する時は、まず目的を聞く(報告・連絡・相談)、事実と主観を分けさせる。そうすることで関係性構築に好影響である。
②聴く < 訊く → 教えた ≠ 理解した(伝えた ≠ 伝わった)ではなく、理解のスピードや解釈は人それぞれ、という認識を持とう。思考プロセスを「訊く」ことで相手の理解状況を把握できる。
ポイント3.判断行動
①即断・即決が基本 → ビジネスに正解はない。決断は上司の重要な仕事のひとつで決断から逃げないこと。上司の決断が早いと、部下の仕事はスムーズに進む。
②判断基準を明示する → 一貫性のある判断基準(思考プロセス)を明示する。組織としての判断の再現性が高まり組織の生産性と自律性が高まる。ブレてしまった際は、素直に謝る。
ポイント4.動機形成
①前向きさ・未来志向 → 変えられることに人はついてくる。言っても変えられないことを言うのはナンセンスである。特にトラブル発生時の上司の言葉は信頼関係に大きく影響する。「失敗 = 成功しないやり方が1つ判明した」という思考。
②部下を頼る → 部下の長所を頼らないなんてもったいない。誰でも相対的な長所はあるはず。頼ると、尊敬が生まれて相手に伝わる。人は頼られるとモチベーションが上がる。頼れば(任せれば)上司は時間に余裕が出て、やるべきことに注力できる。
【まとめ】
人材育成は、コミュニケーションを通じたチューニング活動である。
最後に、ご自身を含め「伸び代」がない人はいません。部下の人材レベルや人員不足を嘆くのではなく、まずは、部下のポテンシャルを最大限に引き出すことに注力してみてはいかがでしょうか?
きっと違った景色をみることができると思います。と講演を終わられました。
(記事:堺支部 大谷記者)