第3回支部会・セミナーを開催しました
6月18日(金)16時30分より支部セミナーをWebで開催しました。
参加者は19名と、堺支部としてはちょっと寂しかったですが、皆熱心に話に耳を傾けました。
今回のセミナー講師には京都を中心にご活躍されている心学者の円純庵(えん・じゅんあん)氏をお招きしました。コロナ禍で人同士の接触が失われ、心が荒廃して行くことに問題意識を感じ、テーマを『心は生命の安全を創る』として約1時間の講演をしていただきました。
はじめに、大阪にも縁が深い聖徳太子様が中国から仏法と儒学を取り入れ、当時のすさんだ社会を脱却し、新しい日本を創ろうとしたお話をされました。
儒学とは中国の孔子が人の心のあり方を説いた思想で、その基本が「仁・義・礼・知・信」の五つの徳、これを「五徳」と言い、この五徳を捉えていれば「人間関係にみだれは生じない」と教えていただきました。これが「和」の基本とのことです。聖徳太子様が定めた十七条憲法は「和をもって貴しとなし」から始まりますが、なるほどとうなずけました。
孔子はこの「五徳」の中で「仁」が一番大事なことと教えたそうです。「仁」とは、「恕=思いやり」であり、自分が嫌なことは人にするなということです。この五徳を役に立てた偉人達の代表である徳川家康や二宮金次郎、渋沢栄一などのいろいろなエピソードをお話いただきました。
「仁」・・・人を思いやる心
「義」・・・正義を貫く心
「礼」・・・礼を尽くす心
「知」・・・知恵を磨く心
「信」・・・人を信じる心
続いて、五徳を実践し心を平穏に保つことでガンの克服につながった実体験をお話しいただき、心ひとつで人間の運命が変わることを教えていただきました。最も愛すべきは自分自身の体であり、身体の健康には、そこに宿る心のあり様が大きく関わっています。心が動けばどのような思いも叶えることができるのです。
特に大事なのが「利他の心」です。自分が成功するには、まずは相手を成功させることを願うこと。自分が幸福になりたければ、まずは相手を幸福にすること。自分が安心するには、まずは相手に安心を与えなければなりません。全て「利他の心」がないと叶えることはできません。
2500年前にお釈迦様が「全て自分の心が自分の人生を創る」と言われました。孔子も同じことを言ったそうです。これは宗教ではなく人間の生き方を説く思想です。孔子の言葉を集めた「論語」には人生の様々な局面において自分の心がどうあるべきかが書き記されています。
いつの時代も同じで、私たちの仕事がどうすればうまくいくのか、それは自分の心の持ち方ひとつです。自分の心をどのように保つべきか、もう一回自分に問うことです。
講演を終えて感じたことは、念ずれば叶うということでした。相手を思いやり、世の中に貢献しようとする強い心を持って毎日過ごしたいと思いました。
セミナー終了後、第3回支部会議を開催し理事会・委員会報告のあと初めて「ブレイクアウトミーテイング」を行いセミナーの感想を語り合いました。
(記事:堺支部 大谷記者)