一般社団法人大阪代協

中央支部の活動報告

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支部セミナー・支部会を開催しました

2023.10.01

~9月支部セミナー:求償権放棄特約の実務対応~

9月27日(水)16:00~17:30 大阪代協会議室にてハイブリッドで開催しました。
支部会員の参加は、6名がリアルで参加、オンラインで4名が参加しました。
セミナーへのエントリーは40名を超え多くの方が熱心に耳を傾けました。

1・オープンセミナー

  • テーマ:「知られていない求償権放棄特約の実務対応」
  • 講 師:吉田伸哉弁護士
        関口・吉田法律事務所
        海事代理士、海事補佐人

〇ポイント

  • 運輸関連の賠償事案は、平均2〜3億円と大きい
  • 業界特有のルールを抑える
  • 運送に関する専門の弁護士は、関西で5名以下〔海運、陸上、空輸、倉庫)※海事弁護士全国 100名程度
  • 元請け+下請け+荷主の各々が貨物保険に加入することが大切

(1)求償権放棄特約付帯漏れが多い  

 ・荷主、実運送会社(下請け)
  両方の取引が一気になくなるリスク

(2)メリットデメリット

 <メリット>

 荷主との円満な取引関係の維持

 実運送人に資力、保険がない時の持ち出し不要

 荷主と揉めにくい

<デメリット>

 保険料が高くなる 

(3)保険の種類に注意

保険の種類、範囲を意識することが重要

国際輸送での外交貨物保険、国内貨物保険など

付保したつもりが免責ということがままある

例 海外から商品をコンテナ輸送

荷下ろし後の事故は、外交貨物のカバー範囲外(FOBならばカバー)

保険対象にするのは、国内貨物保険も締結し、第三者請求権特約を締結 

これまで1000件事案対応 99%勝訴 

(4)荷主が請求権放棄特約を付保しなかった

契約者が理解していないケースがある

原則 荷主敗訴の可能性が高い 

判例はないものの契約違反となる。荷主が敗訴するケースが多い

付保したつもりが対象外だった場合も含む

荷主の保険会社に主張できるかどうかは別問題 主張できなくてもまずは保険会社に支払い、支払った金額を荷主に請求すれば良い

荷主と保管会社の話し合いに持ち込むことがポイント

(5)請求権放棄特約の落とし穴

保険会社が求償できないという特約

貨物保険を使わず、荷主が運送人へ直接請求可

請求権放棄特約だけでは不十分

(6)荷主・利用運送人間の契約

①契約内容で漏れていても契約書が最も確実

契約書には定型書式がない。作成費用は、100〜200万円/件費用がかかるが作成しておくと何度でも利用可能

②見積書受注書を活用 

受注書、見積もり書に、請求権放棄特約を付帯することを記載しておく

1ページ目にゴシックで記載することが良い

③求償権放棄特約

  • 荷主、利用運送間で求償権放棄特約付保を合意すると、荷主・運送人間の運送契約内容となる

運送契約の修正

国内運送契約は、賠償額は貨物の時価〔原則)

過失免責の特約は有効

保険契約のみならず運送契約も見直しておく〔上組)

故意、重過失は適用されない、相当因果関係の損害全て

求償権放棄と規約適用は、不注意の場合のみ

(7)利用運送人 実運送人 元請け、下請け

契約書は、back to backが基本

上の契約と下の契約は合わせておく

次の2つの運送契約の内容を同じにする

荷主と利用運送人、②利用運送人と実運送人

①で加湿面積の契約がなく、②である場合

利用運送人は実運送人へ損害賠償請求可

(8)質疑応答

Q:PLも同様のケースがある 最終製品メーカーで求償権放棄加入と被保険者に下請けを入れるおはどちらがよいのか??

A:両方に入ることがベスト

QIT業界は、一般的な請負契約において月間、年間の請負を上限とするとあるが有効なのか??

A:契約書が有効となる 

2、支部例会

(2) 支部長あいさつ

BMに関して大手の兼業代理店に検査が入る。大手兼業代理店への検査が厳しくなる。業界動向を踏まえて対応していく。

(3)会員アンケート

  • 結果は、10月2日に全会員に配信予定、確認下さい

(4)教育委員会

年度内 日本代協アカデミー24店 一店でも多く進めてほしい、ポータルサイトで確認願う

(5)組織委員会

月代理店賠責セミナー 未加入代理店は17店参加
船場支部は現在4代理店の入会(目標は6店)

(6)10月セミナー

10月25日開催
3支部合同セミナー
「利き脳の見分け方と活かし方」
リアル開催のみ 損保ジャパン会議室
案内のQRコードから申込

(7)事業活性化委員会 新たに無料の法律相談提携 

10/16セミナー予定
新たな弁護士無料相談について
ALGアソシエーション

(8)建設防災啓発会員

2019年度取得の方は更新年度なので必ず受講
 申し込み10月20日まで

以上、船場支部会活動報告でした。今後ともご参加の程宜しくお願い致します。         

(記事:船場支部 前田記者)

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